【就労継続支援A型】生活支援員に向いている人は? お仕事内容を解説!

皆さんは、「生活支援員」という職業をご存じでしょうか?

「生活支援員」は、主に障がいを抱える人(身体・知的・精神)の支援・見守りを行い、障がいの当事者がその人らしく生きられるように生活面からサポートを行う職業です。

主な就業先は、「就労継続支援A型・B型」、「障がい者グループホーム」、「就労移行支援事業所」「高齢者・老人ホーム」など、障がい福祉に携わるお仕事となります。

株式会社レジリエンスでは、「リリーフ」「リファイン」という二つの就労継続支援A型事業所を運営しています。

今回は、「生活支援員に向いている人はどんな人?」をテーマに、障がい者支援のお仕事のはじめ方や、一日の流れについてご紹介します。

生活支援員の職業案内

① 障がい者支援の需要増

生活支援員のお仕事をはじめると、日常的に障がいを抱える人と接することになります。

これまで自分の身の周りに「障がいを抱える人がほとんどいなかった」と感じている方も、いらっしゃるかもしれません。

しかし、生活支援員のお仕事をはじめると、障がいを抱える人が身近にいることに気が付くでしょう。

内閣府が発表している令和6年版(2024年度)の「障害者白書」に掲載されている「参考資料 障害者の状況」によると、

・身体障害者 436万人
・知的障害者 109万4千人
・精神障害者 614万8千人

となっており、「国民のおよそ9.2%が何らかの障害を有している」との記載があります。

さらに、厚生労働省が2022年5月に発表した「第28回 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム オンライン資料」によると、

全国の障がい者の総数(推計)は「1160.2」万人。

とくに精神障がいを抱える方は、前回の調査(2016年)から、「392.4万人」⇒「614.8万人」まで増加しています。

およそ「9~10人に1人」は、障がいを抱えながらの生活を送っている状況となります。

では、こうした障がいを抱える方は、日中はどこで過ごしているのでしょうか?

② 障がい者の就労先としての「就労継続支援A型」

主な日中の活動先としては、

・「障がい者雇用」や「特例子会社」の企業
・「就労継続支援A型・B型・就労移行支援」など、就労系の通所施設(作業所)
・障がい者グループホーム
・生活介護事業所
・デイサービス・デイケア
・病院などの医療機関

といった「障がい者の就労先・障がい福祉施設」で日中を過ごされる方が多い傾向にあります。

当社が運営する「就労継続支援A型リリーフ・リファイン」も、障がいを抱える方の日中の就労先のひとつとして、ご利用者の方に選ばれています。

「就労継続支援A型」は、「障害福祉サービス」という障がい者の方が利用できる福祉サービスのひとつです。

就労継続支援A型事業所は、障がいがある方と雇用契約を結びます。

一般企業での雇用に結びつかなかった方のために、就労の機会を提供する施設となります。

③ 障がい者人口の増加に伴い、「生活支援員」のニーズが高まる

障がい者人口の増加に伴い、障害福祉サービスの利用者も年々、増加傾向にあります。

令和3年~令和4年の障がい福祉サービス利用者数の推移は、年率「5.4」%で増加。

今後もこの傾向が続くとみられることから、障がい者の就労支援の需要は高まっている」と言えるでしょう。

就労A型の「生活支援員」は、こうした障がい福祉のニーズに対応し、障がい者の就労をサポート・生活面でのアドバイスをする役割があります。

生活支援員のお仕事内容は?

では、具体的な「生活支援員」のお仕事内容について見ていきましょう。

就業先が「就労継続支援A型」の生活支援員の場合、就労A型の「ご利用者」への支援が主な業務内容となります。

障がい福祉サービスの「利用者」とひと口にいっても、企業と雇用契約を結び、社内業務の一部をお任せする「パート従業員・スタッフ」でもあります。

就労A型の雇用者が、一般のスタッフと違う点は、「周囲からの適切な支援があれば、就労することができる」という点です。

仮に「周囲からの支援がまったくない状態でも就労できる」のであれば、「一般企業等の雇用に結びついている」ことになります。

その場合、就労継続支援A型事業所を利用されることはありません。

つまり、障がいの特性や症状により、就労面で何らかの支援を必要とされている方が、就労A型を利用されているケースが多いと言えるでしょう。

生活支援員は、就労A型の利用者の「体調管理や記録、簡単な業務上のサポート、生活面での助言」を行う職員です。

就労継続支援A型事業所には、1事業所あたり、約20~30名ほどのご利用者が通所されています。

ご利用者の就労支援において、

【体調面のケア】
・体調に変化はないか?

【業務負荷のケア】
・適切な業務量になっているか?

【業務サポートの提供】
・業務の遂行に必要な支援は受けられているか?

【利用者ニーズの把握】
・どのような支援を必要としているか?

を把握し、それぞれのご利用者の特性に合った支援方法を模索するのが、就労A型の障がい者支援となります。

抱えている障がいは、ご利用者ごとに異なります。

元々の気質や特性も、お一人おひとりで違う側面がございます。

すると、ご利用者の就労にとって適切な支援は、その人ごとによって変わることになります。

たとえば、「場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)」があり、

「特定の場面で言葉に詰まったり、簡単な受け答えしかできない」症状がある場合には、

  1. 無理に喋らないで済むように「Yes/No」で答えられる質問(「クローズド・クエスチョン」)でコミュニケ―ションを図る
  2. 会話ではなく、テキスト主体のメッセージのやり取りに切り替えてみる
  3. うまく意思疎通が図れない場面でも、支援者の側で本人の意思表示を急がせたりしない

といった支援を行います。

また「統合失調症」などの症状がある場合には、

  1. 周囲の目線が気にならないように「パーテーション」を設置、「隅の席」など、安心感のある座席に案内
  2. 本人が話す内容にまとまりがない場合も、落ち着いて話に耳を傾け、レスポンス(相槌や応答)を返す
  3. 信頼関係の構築に時間が掛かるため、一年、二年……と長期的な目線で支援を行う

といった対応が必要になります。

それぞれの利用者の特性や器質に合わせた支援が行えるか」が生活支援員のお仕事のポイントとなります。

そのためには「ご利用者」だから、と線を引いて、単に一括りにしてしまうのではなく、

一人ひとりを知るところから支援をはじめなくてはなりません。

生活支援員に向いている人は?

① 相手の話に耳を傾けられる(傾聴ができる)人

当社の生活支援員のお仕事としては、ご利用者への「体調確認のお電話」が1日2回ございます。

就労A型リリーフ・リファインは「在宅ワーク」に特化したA型作業所のため、在宅のご利用者さまに毎朝、お電話を掛けて当日の体調について伺います。

通所日以外は、顔をつき合わせてのコミュニケーションではないため、ご利用者の特性を掴むまで、少々時間が掛かるかもしれません。

その分、支援員の直接支援の負担が減る仕組みになっています。

どちらかというと、当事業所では、精神障がい・発達障がいを抱える方が1日2時間程度で通所されるケースが多いです。

ときには、利用者とのコミュニケーションの取り方に難しさを感じることもあるでしょう。

同じ病名でも症状の程度や、得意・不得意は異なるので、「話すことが好き」という方も、「そうではない」方もいらっしゃいます。

生活支援員は、ご利用者の方が安心して就労ができるように、「会話や挨拶、テキストメッセージなどのやり取り」を通じて、信頼関係を作っていく役割があります。

ご利用者が安定して作業できる環境を作り上げることができれば、ご本人に就労の機会を提供できます。

また、A型事業所そのものの運営存続に貢献することになります。

ご利用者が持つ特性を業務上で活かせるようになれば、会社全体の利益にもつながっていきます。

そのためには、ご利用者との会話に粘りづよく耳を傾け、本人がどんな支援を必要としているかを把握することが重要です。

コミュニケ―ションを重ねて、ご本人の就労に必要な支援を一緒になって考えていく。

そういった姿勢が、生活支援員に向いている資質と言えます。

② 平常心を保つことができる人

障がい者の支援職は、見えないところで精神的な負荷を抱えやすいお仕事でもあります。

利用者の状況もさまざまで、気分の浮き沈みがあったり、素っ気ない対応を取られたり、

なぜ、あの人はこんなことを言うのだろう?

支援を受けていて、どうしてこんな振る舞いをするのだろう?

と疑問に思われることもあるかもしれません。

そういったとき、支援する側にも心理的な負担が生じます。

株式会社レジリエンスでは、支援する側の負担を少しでも軽減するため、支援者おひとりにつき、1日あたり「5~7名(目安)」までの利用者対応をお願いしております。

対応する利用者の数があまりに多すぎると、ひとり一人の支援に割ける時間が少なくなってしまいます。

支援者の負担も増大するため、担当するご利用者の人数に制限を設けています。

また、支援者と利用者の両方で、負担が少なくなる仕組みとして「在宅勤務」を採用。

各ご利用者の通所も「月1回」のみとしています。

在宅勤務での採用の場合、ご利用者の通所日に合わせて、「月に3~4回」程度の出社で済むように、勤務体制を整えています。

毎日の通勤の負担がなく、ご利用者との摩擦も起きづらい環境なので、対人関係のストレスは軽減される形でご勤務いただけます。

それでも、ご利用者とのコミュニケーションにおいて、心理的な負担が生じることはあるので、なるべく平常心を保つ工夫が必要になります。

業務の終了後は、ストレスが溜まらないように、リラックスして過ごせる習慣を見つけてみるのがおすすめです。

当社では、「1日6時間の短時間勤務」「残業なし」「休日の研修なし」を掲げています。

業務時間の終了後は各自のプライべ―トの時間がしっかり確保できるように配慮いたします。

障がいを抱える方は、気分の浮き沈みがあったり、症状があって受け答えが平板になったり、人との関わりを閉ざしてしまうこともあります。

それは、支援者側の対応が問題とはかぎらず、ご本人の病気の症状がそうさせている一面もあったりします。

なので、ご利用者のいっときの言動や行動にあまり左右されず、平静を保ちながら支援することが求められます。

長期的な目線を持って支援を行えることが、「生活支援員」のもうひとつの資質と言えるでしょう。

ときには、支援の真意が相手に伝わらないこともあるかもしれません。

しかし、あとで振りかえってみたとき、ご利用者に尽くした行動は、かならずご本人にも伝わっているものです。

ご利用者に、

悩んでいるのは一人ではないこと

成長を見守っている人がいること

を日々の支援や行動を通して伝えていく。

そして、もう一度自信を持って、社会生活を送れるようにすることが、障がい者支援のお仕事になります。

株式会社レジリエンスの「生活支援員」

株式会社レジリエンスの「生活支援員」のお仕事内容は、

【在宅勤務時】
・1日2回(始業と終業前)在宅のご利用者へのお電話

・「体調報告・業務日報」の管理
・ご利用者のお困りごとをサポート
・シフト管理(利用者)
・ケース記録

【出社時のみ】

・ご利用者のPC準備
・簡単な業務指導

・就A事業所見学者、訪問者対応

となります。

当社の「生活支援員」の主な業務として「在宅のご利用者へのお電話」があります。

株式会社レジリエンスが運営する、「就労継続支援A型リリーフ・リファイン」では、ご利用者の始業時刻は「9:00~」となります。

始業の15分前には既に待機されているご利用者もいらっしゃいますので、「8:50~」前後から各利用者へのお電話をはじめます。

「9:00」スタートのご利用者の出勤後、「9:30~」「10:00~」「11:00~」といったように時間差で出勤されるご利用者がいらっしゃいますので、順番に電話を掛けていきます。

朝の電話確認のときに尋ねることは、

  1. 「今日の作業は可能ですか?」
  2. 「体調に変化はありませんか?」
  3. 「業務面で伝えたいことはありますか?」

この3つを尋ねます。

ご利用者の方には、始業時に「Slack(スラック)」というビジネスチャットツールを通じて、支援員に「体調報告」をお送りいただく流れとなっております。

担当する利用者から送られてきた「体調報告」の内容を、まずはチェックしてみてください。

当日の「体調報告」の内容には、

・体調
・気になる症状
・感情
・作業の可否
・前日の服薬状況
・睡眠時間
・睡眠の質
・血圧
・脈拍
・酸素飽和度

ご利用者の自己申告で記載されております。

「体調報告」の内容を確認し、普段とは異なる状態や、標準値を超えている箇所があれば、ご本人に具合について伺います。

当日に体調が優れず、どうしても出勤が難しい場合は、事情を尋ねて、医療機関への受診や休養を提案します。

なお、無断欠勤が続くご利用者の方へは、欠勤の理由について伺い、管理者までご報告願います。

当日の出勤は可能でも、体調が優れない事情がある場合は、こまめに休憩を取るようにアドバイスし、作業ペースの調整を勧めます。

二回目の作業終了時のお電話で、作業時の体調の経過観察を行います。

万が一、病状が優れず、作業の続行が難しい場合は、翌日以降のシフト調整について相談し、担当者に連絡します。

就労継続支援A型リリーフ・リファインのご利用者は、現在、「9:00~14:00」の範囲内でご勤務されています。

業務終了前に、ご利用者から「業務日報」として、当日の作業記録が送られてきますので、記録として管理します。

出社日は、ご利用者の方の通所に合わせた出社で、月あたり「3~4」回程度(在宅採用の場合ございます。

事業所勤務の際は、スタッフ間で連携を取り、「サービス管理責任者・管理者」のサポート業務を行います。

たとえば、サービス管理責任者が面談対応中のときに、

・利用者の方が使用するPCの準備
・簡単な業務指導
・ご利用者の質問への対応
・訪問者への対応
・就労A型見学者への対応

といった簡単な業務サポートや、管理者・サービス管理責任者の補助業務をお願いいたします。

いずれも難しい専門知識は不要で、ご利用者の見守り・サポートが主な業務となります。

「生活支援員」は無資格からでもスタートしやすい福祉職です。

とくに障がいへの理解がある方、障がいのあるスタッフと向き合い、誠実な対応を取れる方を募集しております。

株式会社レジリエンスでは「生活支援員」を募集!

株式会社レジリエンスでは、「生活支援員」の採用活動を行っております。

当社では、

・1日6時間の「短時間勤務」
・リモート勤務可(月3~4回程度の出社要)
・育休・産休・介護休暇あり
・フレックスタイム制
・勤務時間、応相談
・1日5~7名の利用者対応
・残業なし
・休日の研修なし
・サービス管理責任者へのステップアップ

といった、障がい者支援スタッフが働きやすい職場環境をご用意いたしました。

勤務地(予定配属先)は、

・就労継続支援A型リファイン
・就労継続支援A型リリーフ

を予定しております。

大阪のビジネス街「北浜」の綺麗なオフィス(就労A型事業所)にて勤務(リモート勤務可)となります。

女性スタッフが中心の職場で、育児中や介護中の方も就業しやすいのがポイントです。

応募者の「勤務歴・業務内容・業界経験・スキル・資格」等を加味し、社内でより適切なポジションがある場合は、担当者より配属先をご提案することもございます。

株式会社レジリエンスでは、Web採用を行っており、下記の「職員エントリー」から職員採用への応募を受け付けております。

求職される方につきましては、「募集要項」や「よくある質問」をご覧いただき、「写真付き履歴書」をご準備ください。

Webエントリーの確認後、採用担当より折り返し、応募確認のお電話をいたします。

障がいを抱える当事者や、支援スタッフと誠実に向き合うことができる職員を募集しております。

“私たちと一緒に、障がい者支援のお仕事をはじめてみませんか?”

皆さまからのご応募を、心よりお待ちしております。

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