障がい者のための「在宅ワーク」職業案内

2020年以降に急速に普及した働き方のひとつに「在宅ワーク」があります。

障がいを抱える方にとっても「在宅ワーク」はメリットが大きく、障がい者のキャリアを広げる可能性のある分野として注目を集めています。

今回は、「これから在宅ワークをはじめてみたい」とお考えの障がい者の方に向けて、「在宅ワーカーの職業案内」をご紹介します。

障がい者にとっての「在宅ワーク」とは?

「在宅ワーク」は、主に自宅でPCやインターネットを介して行うお仕事です。

通勤・通所の必要がなく、「身体障がい・精神障がい」など、外部障がい・内部障がいのどちらにとっても負担の少ない働き方です。

障がいによって生まれるハンディキャップが少なく抑えられるので、新たな障がい者の働き方として注目されています。

「在宅ワーク」のほかに「テレワーク」「リモートワーク」「在宅勤務」などの異なる言い方があります。

いずれも「オフィス以外で働く」ことを意味する場合がほとんどです。

ニュアンスとしては、

☞「在宅勤務」は、企業と契約して自宅で勤務することを指します。

☞「テレワーク」「リモートワーク」はインターネットを介してオフィス以外の場所で働くことを指します。

こちらも企業との雇用関係や求人においてよく使われる用語です。

☞「在宅ワーク」は、企業と契約する場合だけでなく、フリーランスや副業として自宅で働く方も含める言い方です。

より広範囲の「自宅で作業する」方を対象にしています。

では、障がい者が「在宅ワーク」をはじめるには、どのような選択肢があるのか、見ていきましょう。

障がい者の「在宅ワーク」のはじめ方

障がい者の方が「在宅ワーク」をはじめる方法には、

①障がい者雇用枠の「在宅勤務」
②「在宅フリーランス」として開業
③「在宅型」の「就労継続支援A型」を活用

の3つがあります。

① 障がい者雇用枠の「在宅勤務」

一つ目は、障がい者雇用枠で「在宅勤務・リモートワーク」の勤務形態で働くことです。

ハローワークやindeed(インディード)などの求人検索で、フリーワードに「障がい者雇用」「在宅」などを含めて、障がい者雇用枠を検索してみましょう。

すると、在宅勤務が可能な障がい者雇用枠の求人がリストアップされます。

障がい者雇用枠の「在宅勤務・テレワーク」はフルタイムに近い勤務時間で、専門的な技能を必要とする求人が多い傾向にあります。

たとえば、プログラミングやコーディングが必要なWeb制作、アプリ開発、コールセンターのオペレーター業務、動画編集、SNS運用、経理事務などがあります。

そのため、これから「在宅ワーク」をはじめる初心者の方が、いきなり飛び込んで仕事をはじめるにはやや難易度が高い求人が多いでしょう。

一般企業で勤めた経験があり、障がいによりやむを得ず離職した方が、再就職先を見つける際に、経験のある分野で採用されるパターンが一般的です。

基本的には手に職を付けた、求人に合ったスキルのある方が採用される傾向にあります。

ご自身で得意な分野の求人があれば、応募するとよいですが、企業勤務のため「在宅ワーク」のイメージと実際の勤務感は異なる場合があります。

② 在宅フリーランスとして開業

二つ目の方法としては、在宅のフリーランスとして開業することです。

Web関係のお仕事に就いた経験がなく、未経験からトライする場合は、クラウドソーシングなどで実績を積んで、案件を受注していく方法があります。

クラウドソーシングは案件数が多いので、単発的な副業やお小遣い稼ぎとしては向いています。

しかし、実際に生活が成り立つレベルの収入を得るには、複数のクライアントと高単価の契約を取り続ける必要があるでしょう。

ときには、案件を獲得するために、クライアントに対して営業をかけることもあります。

依頼内容は、その都度変わることも多く、依頼に柔軟に対応するには、担当する分野において相当な専門的知識を習得していることが条件となるでしょう。

在宅のフリーランスの案件では、

・Webライティング
・翻訳
・文字起こし
・デザイン制作
・Web制作
・動画編集
・画像編集

といったものがあります。

受注までのルートとしては、

①クラウドソーシングで募集案件に応募
②クライアントとの営業メッセージのやり取り
③他のフリーランスと競合し、案件を受注
④依頼内容や納期、報酬についての確認と交渉
⑤成果物の制作
⑥納品と報酬の支払い
⑦次回の依頼(なければ単発で終了)

となります。

もともとフリーランスは、一人で営業から受注、成果物の制作、納品までの流れを一人でこなせる総合的な能力を持ったベテランが行う職種です。

障がいを抱える方にとっては、過密な制作スケジュールなど、管理するタスクが多すぎることが、参入へのハードルになることがあります。

案件を受注できない場合は、その月の収入がなくなるため、フリーランスは不安定な収入源とみなされやすい職業です。

スキルや経験、知識、確実な依頼元を確保しないまま開業に踏み切っても、収入を得られずに挫折してしまうケースが多いと言えます。

ほかには、GoogleやYouTubeなど、大規模なプラットフォームでコンテンツの制作を行い「広告収入」を得る方法。

Amazon・楽天などの物販を行う「アフィリエイト」などの方法があります。

いずれも、副業の範囲を超えるほどの大幅な収入増が見込めないうちは、べつの本業を持ってコンテンツの制作に注力した方がよいでしょう。

③ 在宅型の就労継続支援A型を活用

最もおすすめするのが、在宅型の「就労継続支援A型」を活用することです。

「就労継続支援」とは、一般企業での就職が難しい障がい者の方に、福祉的な就労の場を提供する事業です。

就労継続支援には「A型」と「B型」があり、企業と雇用契約を結んで働くのが「A型」。雇用契約を結ばない形で就労するのが「B型」です。

株式会社レジリエンスが運営するのは「就労継続支援A型」で、「リリーフ・リファイン」という二つの事業所を大阪市内(中央区)の北浜で運営しています。

従来の就労継続支援には「通所型」があり、事業所に通って作業する形が一般的でした。

近年になって「在宅型」の需要が増え、自宅で作業が行える就労A型の事業所が伸びてきています。

就労継続支援A型での就労時間は、「2~4.5時間」と短い時間で就労できるのがポイント。

当事業所でも「1日2時間の在宅ワーク」で就労A型のご利用者を募集しております。

短時間で働けるので、これまで一般企業のフルタイム・パートタイム勤務が合わなかった方も再チャレンジしやすい環境です。

障がい者雇用や在宅フリーランス以外にも、福祉の制度を活用しながら「在宅ワーク」で就労する方法があります。

自分に合う勤め先が見つからないとき、「在宅型の就労A型で働く」ことを選択肢に入れておくと、落ち着いて求職活動に臨めます。

就労A型リリーフ・リファインの「在宅ワーク」で用意するもの

では、ここからは大阪・北浜の就労A型リリーフ・リファインで在宅勤務を希望される方に、「在宅ワーク」をはじめるための準備リストをご紹介します。

就労継続支援A型リリーフ・リファインで勤務前にご用意いただくものは、

① 障害者手帳
② 障がい福祉サービス受給者証
③ 履歴書
④ Wi-Fi、インターネット回線
⑤ 在宅ワーク用品(マウス、デスク、チェア)

の5点となります。

① 障害者手帳

就労継続支援A型事業所は、公的な福祉サービスのひとつとしてご利用いただく施設のため、障がい者であることを証明する「障害者手帳」が必要です。

具体的には、

・「身体障害者手帳」
・「精神障害者保健福祉手帳」
・「療育手帳」

のいずれかをお持ちの方が、「就労継続支援A型」の利用対象者となります。

また、障害者手帳をお持ちではない場合も、

・医師の意見書
・自立支援医療受給者証

といった医療関係者からの意見書、障がいや難病であることを証明できる書類がある場合は、「障害者手帳」がなくても利用開始の手続きを取ることができます。

障害者手帳をお持ちでない場合で、就労A型の利用を急ぐときは、かかりつけの病院(精神科医や担当のドクター)に事情を説明し、意見書を依頼しましょう。

なお、就労継続支援A型の求人は、「障害者雇用枠」となるため、ハローワークの窓口でも「障害者手帳」の提示を求められるのが一般的です。

「障害者手帳」を取得すると、後述する「障がい福祉サービス受給者証」の申請など、公的機関での手続きがスムーズになります。

就労A型リリーフ・リファインへの通所(月1回程度)の際にも、障がい者手帳の申請を済ませていると、大阪メトロで交通割引(大阪市内在住者)を受けられます。

当事者にとって受け取れるメリットが多いため、「障害者手帳」の取得を推奨します。

「障害者手帳」の取得手続きは、お住まいの自治体の福祉課で行うことができます。

【チェックポイント】
☞大阪市内在住の場合は、各区にある保健福祉センターが窓口です。

◎「精神障害者保健福祉手帳」を申請する場合、役所で所定の申請書と医師による「診断書」が必要となります。

☆「初診日」から6ヵ月後(症状によりはじめて医療機関で診察を受けた日から起算して6ヵ月後)に「精神障害者保健福祉手帳」の申請が可能となります。

申請~手帳の交付完了まで、約2ヵ月半を見込んでおくとよいでしょう。

② 障がい福祉サービス受給者証

就労継続支援A型事業所のご利用には、「障害者手帳」のほかに、お住まいの自治体の福祉課で「障害福祉サービス受給者証」の交付を受ける必要があります。

「障害福祉サービス受給者証」は、障がい者が自治体から福祉サービスを受けるときに必要になる証明書です。

「就労継続支援」は、就労系の「障害福祉サービス」のひとつのため、利用開始にあたっては自治体からの利用許可が必要になります。

こちらもお住まいの地域の福祉課の窓口で手続きを進めましょう。

就労継続支援A型リリーフ・リファインでは、ご利用者として採用する場合「障害福祉サービス受給者証」の手続きがスムーズに進められるように、スタッフがサポートいたします。

「在宅型」の申請は、大阪市内では普及しておりますが、市外の自治体によっては珍しい申請ケースとなる場合もございます。

職員が行政機関と連携を取りながら、受給者証交付までの手続きをバックアップいたしますので、ご安心ください。

「障がい福祉サービス受給者証」の交付が完了すると、正式に「就労継続支援A型」リリーフ・リファインで勤務をはじめられます。

③ 履歴書

就労継続支援A型リリーフ・リファインでは、ご利用者のニーズや事業所との適性を確かめるため、簡単な面接を事業所内で行います。

ご利用者としてエントリーされる方に、当日の面接でご準備いただきたいものは「写真付き履歴書」となります。

当事業所の利用が可能かどうか、ご本人の適性を確認するために行う面接となりますので、リラックスしてお越しいただければと思います。

職歴が短い場合は、「職務経歴書」などの詳細な書類は不要で、「写真付き履歴書」のみでかまいません。

コンビニなどで市販されている「パート・アルバイト用」の履歴書の提出でOKです。

面接前に事前に作成し、ご持参いただきますようお願いいたします。

一般企業の面接と異なる点として、病歴等についてもお伺いいたしますので、可能な範囲で担当者にお話しください。

④ Wi-Fi、インターネット回線

就労継続支援A型リリーフ・リファインは「在宅ワーク」に特化したA型作業所です。

当事業所のご利用者の方は、ご自宅で社用PCを利用し、「メール送信業務」などの在宅ワークに取り組んでいただいております。

社用PCと充電ケーブルについては、一式を貸与いたしますので、ご自身で高価なPCを用意する心配はございません。

ご利用者の側でご準備いただきたいものとして「インターネット環境」が挙げられます。

既にご自宅に光回線等のインターネット回線が開通している場合は、そのままご利用いただけます。

「インターネット回線」がご自宅に引かれていない場合は、Wi-Fiの通信環境の準備をお願いしております。

これから「在宅ワーク」をはじめる方は、「モバイルWi-Fi」を用意すると、スムーズに在宅ワークのお仕事をスタートできます。

とくに「モバイルWi-Fi」は、自宅の室内や外出先でもWi-Fi回線を拾いやすいのが特徴です。

場所に囚われない「在宅ワーク」を今後も続けていく方には、ぴったりの端末です。

就労継続支援A型リリーフ・リファインでは、在宅勤務で自宅に通信環境を用意された方に「通信費」として一律「1500円」を支給しております。

【おすすめポイント】

☞一般的なモバイルWi-Fiの月額費用は4000~5000円程度です。

就労A型リリーフ・リファインでお仕事をはじめると、インターネットの月額通信費が2500円~3500円に抑えられます。

よりリーズナブルでおトクに「在宅ワーク」ができる就労環境をご用意しております。

◎インターネットの回線をご自宅に準備できない事情があり、事業所内に空いている端末がある場合は、モバイルWi-Fiの貸出も行っております。

入社時に、担当者までお気軽にご相談ください。

⑤ 在宅ワーク用品

就労継続支援A型リリーフ・リファインでは、在宅ワーク用の「社用PC・充電ケーブル」をご利用者の方に貸与いたします。

実際に自宅で作業するには、在宅ワーク用の「マウス・デスク・チェア」などを用意すると、作業に取り組みやすくなります。

就労A型リリーフ・リファインのオフィスでは、ご利用者が作業するためのスペースやPC関係の備品は完備しております。

自宅で作業する場合、オフィスのように備え付けではないので、ご自身で作業環境をご準備いただければ幸いです。

お仕事に慣れてきた段階で、「これがあると便利」というものを少しずつ揃えていくのも、「在宅ワーク」の楽しみのひとつです。

たとえば、

・Bluetoothマウス
・デスクランプ
・メモブロック
・ブルーライトカットのメガネ
・ブランケット
・スリッパ
・保冷・保温マグ
・加湿器

などがあると便利です。

「在宅ワーク」は自宅が職場になるので、ご自身で快適な作業環境にカスタマイズして、毎日の作業に取り組んでみてください。

ご自宅で作業することが難しい方や、実家から自立した環境で作業したい方は、弊社が運営する、障がい者グループホーム「REFINA(レフィナ)」への入居もおすすめです。

「REFINA(レフィナ)」は、大阪市旭区・城東区周辺にある障がい者グループホームで、人気のワンルームタイプの物件を揃えております。

「レフィナ」の特徴としては、障がい者グループホームの居室内で「在宅ワーク」が行えること。

定員に空きがある場合は、就労継続支援A型リリーフ・リファインとの併用も可能です。

在宅ワークの生活に必要な「デスク・ベッドフレーム・ラック(収納棚)・電子レンジ・エアコン・IHコンロ・テレビ・ドライヤー・洗濯機」などは、お部屋にご用意いたします。

ご興味がございましたら、下記の障がい者グループホーム「レフィナ」の公式HPをご覧ください。

「就労A型」×「在宅ワーク」なら、リリーフ・リファイン!

大阪・北浜の就労継続支援A型リリーフ・リファインでは、「在宅ワーク」に取り組んでいただけるご利用者を募集中です。

就労A型リリーフ・リファインは、「在宅ワーク」に特化した就労A型です。

ご利用者の方の通所は「月1回」のみで、日常業務はすべて「在宅勤務」で行います。

これから「在宅ワーク」をはじめたい方に、ぴったりの就労A型です。

業務内容としては、「メール送信業務・営業リストの作成・Google口コミリサーチなどがございます。

就労A型のご利用者の福利厚生として「Netflix(ネットフリックス)」視聴無料、ベネフィット・ステーション加入無料などのサービスをご用意しております。

就労継続支援A型として充実した作業環境で働くことができます。

「在宅ワーク」のお仕事をお探しの際は、ぜひ大阪・北浜の就労A型「リリーフ・リファイン」をご利用くださいませ。

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