栄養士から福祉職へ!栄養士のキャリアチェンジのコツとは?

皆さんは、栄養士からの転職を考える人が多い、という話をご存じでしょうか?

栄養士は、身近な食べ物や栄養にまつわる国家資格として、特に女性からの人気が高い資格です。

大学・短大や専門学校から栄養士課程に進み、実際に取得して就職された経験のある方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実際に栄養士として働きはじめてみると、

・事務ではなく力仕事が多い職業だった
・献立の考案より厨房で調理する時間の方が長い
・学校・保育園・病院と調理士のあいだで板挟みにあう
・栄養士の配置が少数で対人関係が難しい
・直営と委託で立場に差があり、栄養士業務に携われない

など、様々なお悩みごとを抱えている方が少なくありません。

栄養士の資格は、取得するときのイメージと、実際の勤務状況にかなりギャップがあるお仕事なので、

転職を考える方も多い業界です。

栄養士のお仕事の幅は広く、よく就職先として選ばれる「学校給食・保育給食・病院」のほかに、

福祉業界で栄養士の資格・経験を活かす道があります。

今回は、栄養士の資格を活かしながら、キャリアチェンジするコツについてお話します。

いま栄養士の仕事に就きながら、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

栄養士のキャリアプランの問題点

これまでの栄養士の一般的なキャリアアップのイメージというと、

① 新卒で学校・保育・病院などの給食業務に携わる
② 管理栄養士の資格を取得し、管理職を目指す
③ 栄養士の研究職(食品系メーカー・研究・教育機関)に就く
④ 栄養士のフリーランスとしてコラムニスト・講師として独立

といったキャリアパスがあります。

従来の栄養士のキャリアパスだと、「栄養士」業務一本で、管理職や独立を目指すことになるので、

キャリア初期~中期にかけてのハードな業務量に耐えながら、栄養士として活躍する道を模索することになります。

通常、キャリアを綺麗な一本道で行けるケースは稀で、

ほとんどの方がキャリアの途中で栄養士の労務環境に疑問を覚えることになります。

「このまま仕事を続けていくことに不安を感じる」方も多い業界と言えます。

従来のキャリアの外に、栄養士として活躍できるチャンス

栄養士での転職のコツとしては、「従来の栄養士のキャリアの外にも、目を向けてみる」ことです。

栄養士の業界全体が抱えている問題は、一個人で解決することは難しい問題です。

たとえば、今後、栄養士・管理栄養士の配置基準が多くなるとは考えにくいですし、

学校・保育・病院といった現場での調理業務がなくなることはありません。

つまり、栄養士として同じ業界のなかで転職を繰り返しても、その職種であるかぎりは、必ず似たような問題にはぶつかるということです。

あとは職場との相性、給与面の待遇での良し悪しがあるだけで、

業態そのものに悩みを感じる場合は、職場を変えても同じ悩みを抱えることになります。

そこで、転職する際には「同じ業界内だけを見るのではなく、他業種で栄養士の資格を活かす方法」を考えてみるのが転職のコツです。

とくに福祉業界へのキャリアチェンジなら、栄養士の経験や資格を活かしながら働くことができますよ。

栄養士からの転職を考えるタイミング

栄養士の業務量は、資格の取得前のイメージと比べて過酷になりやすく、20代半ば~30代前後で転職を考える方が多い傾向にあります。

いまの業務を続けていて、仕事と家庭で両立が難しくなっていたり、

体調にも支障が出はじめているのであれば、転職を考えた方がいいタイミングです。

一方で、栄養士業務の幅を広げつつ、転職後も資格を活かしたい場合には、管理栄養士の資格取得を目指すことをおすすめします。

栄養士は、健康な方を対象にした献立の提供や栄養指導がメインになります。

管理栄養士は、疾患を抱えている方もサポート範囲となるため、就業先が広がります。

とくに医療や福祉の分野で、管理栄養士の需要は高く、求人数も伸びる傾向にあります。

給与面でも管理栄養士は昇給の条件になりやすく、待遇の改善も見込めるので、

もし可能であれば、栄養士から管理栄養士にステップアップした上での転職をおすすめします。

栄養士・管理栄養士に福祉をおすすめする理由5選

なぜ、栄養士・管理栄養士に福祉業界をおすすめするのかというと、

① 栄養士の対人業務は、福祉施設の利用者対応に活かせる
② 未経験から転職しやすい業種
③ より身近な栄養指導・生活アドバイスを行える
④ 異業種からサービス管理責任者へステップアップできる
⑤ グループホーム事業など、栄養士の活躍の幅が広い

の5点になります。

① 栄養士の対人業務は、福祉施設の利用者対応に活かせる👩‍⚕️

栄養士や管理栄養士としての業務を行うなかで、

・病院内の患者への栄養指導
・児童への食育の授業
・厨房の調理師や、学校・保育・病院関係者とのやり取り

を経験されてきた方も多いと思います。

栄養士のこうした対人コミュニケーションの経験は、福祉施設の利用者対応で活かすことができます。

たとえば、当社(株式会社レジリエンス)では、就労継続支援A型の施設内で、ご利用者への体調確認や面談業務を行っております。

「生活支援員」のお仕事では、施設内で作業するご利用者の状態を聞き取り、ご本人に体調不良があれば、生活面でのアドバイスを行います。

ご利用者は「在宅勤務」で作業されていますが、体調不良を起こす原因のひとつに、普段の食生活の乱れが見られることがあります。

病院勤務の栄養士であれば「入院前に栄養指導を行うべきだった」と感じたことのある方もいらっしゃるかもしれません。

A型事業所は、障がいを抱える方が働きながら、日常生活を送れるようになるための施設です。

栄養士の観点から、ご利用の普段の食生活へのアドバイスが、ご本人の自立に向けた一歩につながります。

また給食室などの現場の調理師や、管理職の学校関係者など、様々なポジションとの調整を経験したことは、

他の支援員やサービス管理責任者との連携、福祉法人内のさまざまな人との関わりの際に必ず活きてきます。

② 未経験から転職しやすい業種💼

福祉・障がい福祉施設は、支援経験があれば望ましいですが、未経験からのチャレンジもしやすい業界です。

他業種であれば、専門的な技術や実務経験が重視されやすいところ、20代~50代まで幅広い年代の方が働きやすいのが福祉のお仕事です。

とくに生活支援員の業務は未経験からでもはじめやすく、当社では、

・1日2回、お電話での体調確認
・ご利用者の支援記録
・ご利用者の健康や食生活へのアドバイス
・食事内容や生活習慣のヒアリング
・チーム内ミーティングへの参加

などの業務を、生活支援員の方にご担当いただきます。

当社が運営する事業所では、精神・発達等の障がいを持つ方がご利用される施設となっております。

そのため、ご利用者の声に耳を傾けることができること、障がいに関わらず人として尊重できる姿勢が求められます。

実際の障がい者支援の技術や経験は、支援のなかで掴んでいくことができます。

当社の生活支援員のお仕事では、障がいのある方に寄り添った対応ができることを、一番に重視しています。

栄養士・管理栄養士の方で未経験の方の受け入れも行っていますので、詳しくは募集内容をご覧ください。

③ より身近な栄養指導、食生活のアドバイスが可能💁‍♀️

福祉のお仕事では、障がいを抱える方の日常生活をサポートする機会が多くあります。

病院や学校といった閉鎖的な環境ではなく、街中で日常的な暮らしを送る方に栄養士の観点からアドバイスを行えます。

支援員は、支援する際の会話でご利用者の体調や普段の食生活などを聞き取ります。

たとえば、夏場などに食欲不振になっているときに、おすすめのメニューをお伝えしてみたり、

グループホームで一人暮らしをされているご利用者に、安くて栄養価の高い献立をアドバイスしたりすることができます。

栄養士として培ったスキルを、より身近な形で支援に活かすことができるので、福祉と栄養士の相性はよいと言えるでしょう。

④ 異業種からサービス管理責任者にステップアップ🥼

福祉の支援職のエキスパートとして「サービス管理責任者」の資格があります。

とくに就労支援を行う福祉施設や、グループホーム事業などで需要が高い福祉職のポジションです。

「サービス管理責任者」は、障がい者支援の質を担保するために、取得時に支援の実務経験が重視されます。

無資格で支援業務を未経験の場合は、最長で8年掛かり、取得の難易度が高い資格とよく言われますが、

栄養士・管理栄養士などの国家資格をお持ちの場合は、実務期間を3年短縮でき、最短5年で取得が可能になります。

つまり、異業種からの転職であっても、栄養士・管理栄養士の国家資格を取得したことが無駄にはなりません。

福祉のお仕事にキャリアチェンジしても、資格を活かしながら、スムーズにステップアップを目指すことができますよ。

⑤ グループホーム事業など、栄養士の活躍の幅が広い🍳

福祉の現場で栄養士が活躍できる、もうひとつの理由はグループホーム事業などで栄養士のスキルが活きることです。

就労継続支援A型事業所は、関連法人で「障がい者グループホーム(共同生活援助)」を運営しているケースがあります。

株式会社レジリエンスでは、

①就労継続支援A型リライフ
(運営元:関西キャリア教育センター)
②就労継続支援A型リファイン
③就労継続支援A型リリーフ

という3つの事業所の運営や設立に関わっていますが、グループホームの事業も手掛けており、

④障がい者グループホームレフィナ

を運営しています。

障がいを抱える方は、症状により長期間で働くことが難しいケースがあり、収入が少なくなりがちです。

そういった方が地域で自立して暮らせるようになるための住居を、ワンルームタイプのグループホームの形で提供しております。

ご利用者の方は、障がいを抱えながら一人暮らしに近い暮らしを経験することができますが、外部からの支援や見守りを必要とされるケースが少なくありません。

とくに栄養士・管理栄養士による、食生活へのケアも重要になっています。

グループホームでの生活や一人暮らしをはじめられた方の傾向として、

・食事が簡素になりがちで、栄養バランスが偏ることがある
・慣れない環境でのストレスから過食になってしまう
・調理済みの惣菜で食事を済ませがち

といった食生活上の問題が見られることがあります。

暮らしはじめの1~3ヵ月ほどは、引っ越しや新しい環境に適応するための準備期間として、仕方のないことですが、

1年、2年……偏った食生活が続いていくと、生活習慣病の原因となり、ご利用者の就業やグループホームでの暮らしにも支障が出てきます。

A型事業所やグループホームの運営で、ご利用者の方の不調が続いてしまうと、

ご本人が就業や一人暮らしを諦めてしまうきっかけになったり、事業所からの退職やグループホームの退去という形になることがあります。

栄養士のアドバイスでご利用者の健康を守ることは、障がい者の就業の機会や自立の機会を守ることにつながります。

栄養士・管理栄養士としての経験やスキルは、福祉の業界でも充分に活かすことができるので、転職先として福祉のお仕事も検討してみてくださいね。

「栄養士・管理栄養士」から福祉職へチャレンジしてみませんか?

今回は「栄養士・管理栄養士」の転職のコツと、転職先に福祉職をおすすめする理由を紹介しました。

株式会社レジリエンスでは「栄養士・管理栄養士」から福祉のお仕事に携わっていただける方を募集しております。

就業時間は9時~18時のうちの「1日4~6時間」で働くことができます。

障がいを抱える方への体調確認や記録、生活アドバイスなどの事務がメインで、体力的な負担は少なく抑えることができます。

当社の方針として、残業はなく、祝日の有給休暇や育休・産休なども取得しやすい環境です。

勤務日のご都合に合わせて、「在宅勤務」に変更することも可能なハイブリッド型の勤務体制となっております。

勤務時間帯につきましても、ご相談いただけましたら、調整に応じます。

サービス管理責任者の取得を目指される方には、資格の取得費用が会社負担になり、

サービス管理責任者の資格取得後に昇給や正社員登用の制度もございます。

いま「栄養士・管理栄養士」として勤務していて、転職先でお困りの方は、ぜひ当社の求人をご覧くださいませ。

当サイトの「職員エントリー」よりWEB応募も可能です。ご応募、お待ちしております。

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