産休・育休中の社会保険、実は免除されている話

 知らないことで損をしないために

よくある声・不安・誤解

「産休や育休中って、社会保険料は払い続けるんですよね?」
「お給料が出ないのに、保険料だけ引かれると思うと不安です」
「免除されるって聞いたけど、本当に将来に影響はないんでしょうか」

産休・育休に入る前後の面談で、
社会保険についての不安はとても多く聞かれます。

特に、

・収入が減る、もしくは一時的になくなる
・でも生活費や将来の年金は気になる

こうした状況の中で、
「保険料まで払うことになったらどうしよう」
先の心配が大きくなりやすいのは、自然なことです。

ですが、ここには
実はあまり知られていない“安心できる仕組み”があります。

産休・育休中の社会保険料は「免除」される

結論からお伝えすると、
一定の条件を満たしていれば、産休・育休中の社会保険料は免除されます。

免除の対象となるのは、主に以下の保険料です。

・健康保険料
・厚生年金保険料

つまり、
本人負担分だけでなく、会社負担分も含めて免除されます。

これは「支払いを後回しにしている」のではなく、その期間については、そもそも支払わなくてよい扱いになります。

「免除=不利になる」ではない

ここで多くの方が感じるのが、
「免除されると、将来の年金額が減るのでは?」
という不安です。

ですが、産休・育休中の社会保険料免除期間は、保険料を納めたものとして扱われます。

つまり、

・将来の年金受給資格期間に含まれる
・年金額の計算上、不利にならない

という仕組みになっています。

「払っていない=将来もらえない」
ではない、という点は
安心材料としてぜひ知っておいてほしいポイントです。

なぜ、あまり知られていないのか

キャリア相談の場で感じるのは、
この制度が「自分から調べないと見えてこない」ことです。

・給与明細が出ない期間なので、実感しづらい
・免除されていることを、あえて通知されないケースもある
・周囲に聞いても、体験がバラバラ

その結果、
「なんとなく不安だけが残る」状態になりやすいのです。

特に、
初めての出産・育児を迎える方ほど、
比較対象がなく、情報の取捨選択が難しくなります。

免除を受けるために必要なこと

ここで重要なのが、
社会保険料の免除は“自動ではない”という点です。

原則として、

・会社が手続きを行う
・産休・育休に入ることを、制度上きちんと届け出る

必要があります。

多くの場合、
産休・育休の申請とあわせて手続きされますが、
「言わなくても当然やってくれるもの」と思い込まず、
一度確認しておくことは、とても大切です。

これは不信感を持つ、という意味ではなく、自分の制度利用を自分で把握するという姿勢です。

キャリアコンサルタントの視点から

「知らないことで不利になる」状態を減らす

キャリア支援の現場では、
制度そのものよりも
制度をどう認識しているかが、
不安の大きさに影響していると感じます。

・本当は免除されているのに、ずっと不安を抱えている
・後から知って「早く知りたかった」と感じる

こうした状態は、
決して本人の理解力や努力不足ではありません。

制度が複雑で、
人生の変化と同時に押し寄せてくるからこそ、
見落としやすいだけです。

だからこそ、
「知らなかったことで不利になる状態」を
できるだけ減らすことが、支援の役割だと考えています。

働き方を考える上での安心材料として

産休・育休中の社会保険料免除は、
「休むこと」を選んだ人への特別扱いではありません。

働き続ける人が、
ライフイベントによって
不必要に不利にならないための仕組みです。

この仕組みを知っているだけで、

・産休に入るタイミング
・育休をどのくらい取るか
・復職のペース

こうしたことを考える際の
心理的な負担は、少し軽くなります。

最後に

産休・育休中の社会保険料が免除されている、という事実は、
声高に語られる制度ではありません。

でも、確実に存在する安心材料です。

不安なとき、人は「最悪の場合」を無意識に想定しがちです。
ですが、制度はその最悪を前提に作られてはいません。

知っているだけで避けられる不利がある。
それを一つずつ減らしていくことが、自分のキャリアを守ることにもつながります。

必要になったときに、
「そういえば、免除される仕組みがあった」と思い出してもらえたら幸いです。

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